*やや同業者(治療者)向けの報告です。

紹介にて来院。

<初回>
半年前心臓弁置換術。その3ヶ月後運動解禁。
手術後ワーファリンのみ2ヶ月投薬。その後は服薬無し。

デスクワークが多い。
ゴルフのバックスウィングのとき、左肩外側(三角筋付着部付近)に痛みがある。
安静時痛はない。
手術後に突っ張り感はなく、左大胸筋辺りにも短縮はない。

食生活には気を遣っているようです。仕事は自由がきくようなので、それほど追い詰められる程の忙しさでもなさそうです。

可動域:
肩挙上はほぼ左右差はない。自分で力を入れて上げると痛い。
結帯動作は出来るが、左肩の上記の所が痛い(動きに左右差はない)
肩の外転90度、外旋90度では外旋可動域に左右差があり痛みがでる。
その他、頚部、体幹、下肢の可動域などは左右差無し。

筋力:左右ほぼ差無し。

神経徴候:wright若干(+)、Eden、Adoson、モーレー(-)

その他:呼吸は呼気が十分でなく、肋骨は若干挙上位で固定気味。しかし一緒にやってみると、十分に吐き切れる。

施術:斜角筋の調整、肩甲骨の調整

セルフケア:一般的な肩回し

<2回目>
ご本人セルフケア頑張っていると2週間後に来日

施術後はずいぶん楽になったが、数日で戻ってしまった。セルフケアは毎日のようにやっている。
(ジムでもともと運動していたり、専門家から助言を受けていたりした、とのこと)
前回上がっていた肋骨は下制されていた。

上記の調整に加え、鍼灸も開始してみる。
(もともと鍼灸は長く受けている)

施術:
極泉への深鍼(こちらの方にあっていそうなのであえて深く入れました)、缺盆への通常刺鍼。その他上肢に数箇所
斜角筋の調整、肩関節の他動的ストレッチ(ストレッチ後固定)

終了後、肩の可動域の左右差はほぼなくなる。痛みもなくなったって肩の動きが全く違う、とお帰りになられる。

セルフケア:施術中に行った、あお向けで頭の後ろに回してのセルフストレッチ(痛くないようにゆるやかに)

前回お教えして肩回しはやり方が少し違っていました。
(とてもよくあることで、教えられたやり方は1回の指導では大体やり方がその通りでないことがあります)

その他:ジムでダンベルを持ちながら回した。これは良くないので止めてもらいました(伸びた筋肉が短縮します、これも筋肉をつけること=良いことという信仰が強い、必ず全てがそうではありません)

<3回目>
2週間後

電車に乗るまですごく楽だったが、また痛くなる。
鍼はすごく効いたが、戻ってしまう。

施術内容:前回とほぼ同じ

セルフケア:筋肉の連動が必要と思って、クロール・背泳ぎのような複合的な方の運動を前記のものに加えお勧めしました。

<4回目>
2週間後

セルフケアは毎日のようにやっていた。
その動きは前回より改善している。若干回しているとき引っ掛かりがあるが、少しづつ前進しているのを実感している。

施術内容:前回とほぼ同じ
背中(胸椎へのアプローチ)を加える、灸も行う

<5回目>
1週間後、前回の効果実感で期間を狭めた

肩まわしの動きはほぼ左右差がなくなる。
背中のベルトを締めるとき、肩のひっかかりは残る。
肩の外旋の可動域の左右差は残っている。
ゴルフのバックスイング動作には支障がなさそう。
お灸は帰ってから、肩が固まってあせったが、翌日にはすごく動くようになった(こちらの方の体質を見て、強いお灸をやりました)

やや遠くから来られているということで、80%程度の改善が見られたことと、セルフケアをきちんとできる(やり方も間違っていない)と判断したため、さしあたり1回終了として、また変わったことが起こったときや相談がある際、その他相談がある際に来院するよう勧めました。

<考察>
こちらの方は心臓の手術後のための癒着により肩関節の可動域制限があり、それにより動作時痛が生じていると考えましたが、実際はそうではなく、いわゆる五十肩の症状を呈していました(後には心臓の自律神経反射による身体症状)。

他の治療家の方から聞いた話しや、信頼している先生のブログの報告を見ると同じことが書かれているのですが、五十肩で一番最後に残るのは、肩(上腕)の上のほうの外側に残る痛みと、外側へねじる動作の制限です。

よくよく話しを伺うと、以前に五十肩様の症状があった時期があり、その際は右が強かったが、運動をしていて治った。今度は左肩の動きが悪くなったようです。

整体や鍼灸によって一時的に痛みが改善するも戻ってしまうという、よくある事態が起こりました。
やはり発症に半年かかっていて、しかも可動域制限が強い(押してもそれ以上いかない)場合は、元に戻りたい(今ある習慣に戻りたい)というふうに身体が呼応するように思います。
付け加えると、「戻っているのですが」、最初10ある症状が3→9→2→6→2→4→1のように進んで戻ってを繰り返すうちに、少しづつ改善方向へ進んでいるんです。
この感覚は個人差があるので、感覚が若干鈍い方には眼で確認していただく方法などを取っています。

もう少し来院間隔を短くすれば良かったと思います。
しかしこちらの方の場合はセルフケアをまじめに行っていた為、この程度の来院間隔でも比較的早期に症状が改善しました。

そしてやはり重要なことは、五十肩には自身の運動が必須であるということです。
よく注射で治ったという話しを聞きますが、それは症状が軽い場合だと思います。長い時は、鍼灸のときと同様すぐ戻ると思います。
(あと、「痛みがなくなる」=「改善している」とは必ずしも言えないと思います。「痛みに鈍感になって」「症状に気付かなくなった」というときもあり、しばらく蓄積されてから大きなしっぺ返しをくらうこともあります)

そして運動の方法ですが、ひとつの関節を動かすだけではダメです。筋肉全体を連動させなければいけないため、肩の上方挙上+外方挙上+ねじり、首の動き、肋骨の動き、胸椎の動きくらいまでは少なくとも見なければいけません。
人によっては骨盤や下肢との連動も見る必要があるでしょう。

この正確な動きをマスターするためには、他の人に見てもらうこと(治療者)、最初は鏡で自分の動きを確認することが必須です。

動きが出てくると徐々に根本的な痛みは取れてきます。
(瞬間的な痛みはその場でも取れます)

鍼灸でいう所の、
「不通則痛、通則不痛」(通じざれば則ち痛み、通ずれば則ち痛まず)
ですね。

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